このブログでは、地域の住環境の改善を目的とした空き家の解体に対する補助金制度について、制度の概要から対象となる空き家や補助金の金額、申請手続きまでを詳しくご紹介します。
空き家の解体を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 補助金制度の概要
この補助金制度は、老朽化した空き家の解体を促進し、地域の安全と環境の向上を目指すために創設されました。
特に、倒壊の恐れがある空き家を対象にしており、解体にかかるコストの一部を支援します。
目的と意義
制度の主な目的は、空き家を適切に管理し、地域社会の安全を確保することです。
これにより、地域の活性化を促し、安全で安心な暮らしを実現することを目指しています。
補助対象となる経費
本制度では、解体工事に関連する実際の経費が補助対象となります。
補助金は、経費から消費税を除いた金額に基づいて支給され、一定の割合で計算されることが特徴です。
また、補助金には上限額が定められています。
対象空き家の条件
この補助金制度で支援する空き家は、主に使用されていない期間が1年以上のものです。
さらに、以下の条件を満たす建物が対象です。
- 使用されていない期間が1年以上であること
- 木造建物の場合は、建築から22年以上が経過していること
- 非木造の場合は、47年以上が経過していること
- 所有者が個人であること
手続きの流れ
補助金を受けるためには、解体工事の契約を結ぶ前に申請を行う必要があります。
申請が承認された後に、請求書を提出することで、補助金を受け取ることが可能です。
また、任意で条件の変更があった場合は、変更申請が求められます。
この制度は、地域の空き家問題の解決に向けた重要な施策であり、安全な生活環境の実現につながることが期待されています。
2. 対象となる空き家の条件
空き家を除却する際に受け取ることができる補助金には、特定の条件をクリアする必要があります。
◆老朽危険空き家の要件
補助金の対象となる空き家は、まず老朽危険な状態であることが求められます。
- 劣化状況の評価
宅地区改良法に基づく評価によって、住宅の劣化状態が判断され、総合評点が100点以上であることが必要です。
- 周囲への影響
周辺環境に対して危険性が認められる場合に該当することが求められます。
◆使用状況の確認
空き家が補助金の対象となるためには、次の条件を満たしている必要があります。
- 居住歴の確認
空き家の延床面積の半分以上が、過去に住まれていた実績がなければなりません。
- 空き家となっている期間
市内に所在し、1年以上の居住がないことが条件です。
◆建築年に関する基準
対象となる空き家の建築年にも制約があります。
具体的には、昭和56年5月31日以前に建てられたものである必要があります。
◆所有者に関する規定
補助金を受けるためには、その空き家が個人の所有であることが必要です。
法人名義の空き家の場合、補助金の対象外となりますので注意が必要です。
◆地理的な要件
申請する空き家は、補助金の適用がある市内に所在することが求められます。
特に、建築基準法に基づく道路に接続していない敷地に関しては、危険性が考慮される場合があります。
注意点
- 家庭菜園の存在
申請対象の空き家が家庭菜園として利用されている場合、補助金の対象から外れます。
- 付随する施設
居住用の建物と同じ敷地に設置されている倉庫などは、補助金の対象にはならない点も留意する必要があります。
これらの条件を満たす空き家のみが補助金制度の対象となりますので、申請を考慮する前に十分に確認を行うことが大切です。
3. 補助対象者の要件
基本的な条件
条件 | 詳細 |
物件の所有または管理 | 補助金を申請するには、対象となる空き家の所有者または管理者であることが必須です。 この物件は、市により老朽危険空き家として認定されている必要があります |
市税の納付状況 | 補助金の受給には、現時点での市税が未納でないことが求められ、税金を正しく納めることが重要な条件となります。 |
権利者からの承認 | 対象物件に他の権利を持つ者がいる場合、その全ての権利者の同意を事前に得る必要があります。これにより手続きがスムーズに進行します。 |
収入・資産の基準
基準 | 詳細 |
世帯の所得制限 | 補助を受ける世帯の合計所得が818万円以下であることが条件で、単身世帯の場合は780万円以下でなければなりません。 |
資産の制限 | 補助対象者が所有する資産の総額が1,200万円を超えてはいけません。この基準は、適正な補助金の運用を確保するために設定されています。 |
その他の要件
要件 | 詳細 |
補助金の受給歴 | 過去に同制度に基づく補助金を受けたことがない、または受給した世帯のメンバーがいないことが求められます。 |
抵当権者の同意 | 対象物件に抵当権が設定されている場合は、抵当権者やその他の権利者からの同意が必要になります。 |
暴力団との関係の否定 | 補助対象者は、暴力団員や暴力団との関係がないことを確認されなければなりません。 |
解体工事への同意 | 対象空き家を複数の人で共有している場合、その解体または撤去工事について、全ての関係者から同意を取得することが重要です。 |
これらの要件をすべてクリアすることが、補助金を受けるための重要なステップです。
しっかりと確認して、申請に向けて準備を進めましょう。
4. 補助金の金額
補助金の金額は、対応する経費や物件の状況によって異なるため、各プログラムの詳細をしっかりと理解することが大切です。
老朽危険空き家解体事業補助
延べ面積に基づく金額 | 国が定める解体工事の費用の80% |
経費の50% | 解体にかかる総費用の50% |
最大支給額 | 上限は100万円 |
注意事項
家財や残存物の処理費用は補助対象外ですので、事前に確認しておく必要があります。
上乗せ補助
特定の条件を満たす場合、基本の補助に加えて上乗せ補助として最大20万円が支給されます。
所得制限 | 申請年度の前年の所得が200万円未満であること。 |
共有物件または相続人 | 共有者全員の所得が200万円以下である必要があります。 |
上乗せ補助の支給額も次のいずれかの少ない額が適用されます。
解体建物の延べ面積に基づく金額 | 解体工事費用の80% |
経費の60% | 解体にかかる費用の60% |
最大支給額 | 上限は120万円 |
注意事項
上乗せ補助も同様に、解体工事以外の関連費用は対象外ですので、事前に確認することが大切です。
空き家改修補助金
若者や移住者が空き家バンクに登録された物件を購入し、改修を行う際には次の補助が提供されます。
支給額 | 改修費用の50% |
最大支給額 | 上限は100万円(子育て世帯の場合は最大120万円) |
対象条件
- 若者(39歳以下)や移住者(北上市に4年以内に転入)であること。
- 改修後は最低10年間その住居に居住することが求められます。
空き家整備補助金
支給額 | 改修・清掃等の経費の50% |
最大支給額 | 上限は50万円 |
対象条件
空き家の所有者自身またはその相続人であり、市税を滞納していないことが必要です。
解体費用補助金
支給額 | 補助対象経費の80% |
最大支給額 | 上限は100万円 |
手続きの流れ
補助金の申請には、まず事前調査の申し込み、その後に交付申請を行い、決定通知を受けてから工事を実施します。
最後に完了報告を行う必要があります。
工事開始前に交付決定を受けることが重要であり、計画的に進めることが求められます。
5. 申請手続きと必要書類
空き家の解体に関する補助金を受け取るためには、規定の手順を踏む必要があります。
補助対象空き家の認定申請
補助金を申請するためには、まず所有空き家が補助対象として認定される必要があります。
以下の書類を準備し、申請を行ってください。
- 空き家認定申請書(様式第2号)
- 位置図
- 現況写真(建物の外観を含む)
- 登記事項証明書または固定資産税名寄帳の写し
- 委任状(他人に申請を依頼する場合)
補助金の交付申請
認定が得られた後は、補助金の交付を申請します。
- 補助金交付申請書(様式第5号)
- 認定された空き家の認定通知書の写し
- 工事見積書
- 工程表
- 誓約書(解体後の安全対策に関する内容)
- 建築業法に基づく許可を示す書類
- 課税証明書(前年度の所得証明)
- 市税の滞納がないことを示す証明書
- 資産状況申告書
実績報告の提出
- 実績報告書(様式第12号)
- 工事契約書の写し
- 領収書の写し
- 工事完了を示すための写真(施工前、施工中、施工後を含む)
- 廃棄物処理に関する証明書(マニフェストE票など)
申請の流れ
①補助対象空き家の認定を申請し、必要書類を提出します。
②認定を受けたら、次に補助金交付の申請を行い、工事関連の書類をしっかり整えておくことが重要です。
③工事が終了した際には、実績報告を行い、必要な報告書と書類を提出します。
注意点
全ての申請書には、本人確認のために身分証明書(運転免許証やマイナンバーカード等)の提示が求められます。
郵送で申請を行う場合は、身分証明書のコピーを添付することを忘れないようにしましょう。
また、補助金には予算に上限がありますので、早めの申請が推奨されます。
まとめ
この補助金制度は、老朽化した危険な空き家の解体を支援し、地域の安全性と環境の向上を目的としています。
対象となる空き家や申請者の条件、補助金の金額など、詳細な情報を確認しましょう。
申請手続きには期限や必要書類があるため、早めに準備を進める必要がありますが、条件を満たせば有効な支援を受けられるでしょう。
地域の課題解決に向けた重要な施策として、上手に活用していきましょう。
よくある質問
Q1:補助金を受け取るための主な条件は何ですか?
主な条件は以下の通りです。1年以上使用されていない老朽化した空き家であること、所有者が個人であること、市内に所在していること、市税の滞納がないこと、一定の所得基準を満たすことなどが求められます。
Q2:補助金の金額はどのように決まるのですか?
補助金の金額は、解体工事の費用や建物の延べ面積に応じて算出されます。
具体的には、工事費用の一定割合または国が定める上限金額のいずれか少ない額が支給されます。
さらに、所得が低い世帯向けの上乗せ補助制度も用意されています。
Q3:補助金の申請手順はどのようになっていますか?
申請には以下の手順が必要です。まず、所有する空き家の認定申請を行い、次に補助金の交付申請を提出します。
工事完了後には実績報告書の提出が求められます。
各申請時には関連書類の準備が必要となりますので、早めに手続きを進めることが大切です。
Q4:補助金の申請に必要な書類はどのようなものですか?
主な必要書類には、空き家認定申請書、補助金交付申請書、工事見積書、工程表、課税証明書、市税の滞納がないことを示す証明書、資産状況申告書などが含まれます。
工事完了時には実績報告書や領収書、廃棄物処理に関する証明書などが求められます。
全ての書類を適切に準備する必要があります。
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